小グループに合う初の「適正」子牛舎
同じ研究チームによる最近の研究から栄養強化剤の消費量が増えると成長が促されることも実証されました。この実験では3グループについて見ました:
早期ペア: 1週間後の2頭のグループ
後期ペア: 6週間後の2頭のグループ
個体別: 終了まで一頭で飼育
6週間後栄養強化剤の消費量は早期ペアの場合180 g/日で他のグループ(後期ペアが70 g/日、個体別で50 g/日)よりはるかに高いことがわかりました。
この利点は継続します。栄養強化剤の消費量は8週間目の離乳後も早期ペアでは他のグループよりはるかに高いことがわかりました。(図 b)。
総乾燥質量の消費量がグループ間であまり異ならない場合でも(図a)、合計乾燥質量の消費量は子牛早期ペアグループでははるかに高かったのです(図c)。
エネルギー消費増大によりこの実験ではより高い成長率(ADG = average daily gain = 平均日次増加率)。哺乳期には早期ペアの成長優位性は最初のうち特に目立った違いはありませんでした。離乳期を過ぎてからは成長率が急増したため、このグループは生後から第10 週までに体重が890 g/日の率で増加し、個体別と後期ペア両方のグループではそれぞれ760 g/日と730 g/日で実験期間中連続的に増加しました。
研究チームCostra et.al.(2015)の推論によるとペアで育てた子牛はより社会性に優れる行動をし、認知力習得がより速く、乾燥飼料の消費を始めました。このため飼料消費がより多いと子牛がより速く成長しました。
(「乳牛の子牛における早期ペア飼育による乾燥飼料の消費量と体重の増加」 J.H.C. Costa, R.K. Meagher, M.A.G. von Keyserlingk, D.M.)
他の研究に基づくとこの早期成長は子牛の生育によい効果があり、雌牛においてはEKAが早くなり、最初の搾乳時の量が増加しうることを把握しております。
図1。(a) 総混合比(総乾燥質量、kg 乾燥質量)、(b) 子牛初期飼料 (kg 乾燥質量)、(c) 早期に編成した2頭グループ(生後6 ± 3日後に編成した早期ペア、n = 8 ペア)、後期に編成した2頭グループ(後期ペア、生後43 ± 3 日にて編成、n = 8 ペア)さらに個体別飼育の子牛(n = 8 頭) (kg 乾燥質量)用の栄養強化剤の乾燥質量消費量の最小二乗(±SE)。週平均値は子牛の齢に応じて示してあり、齢は4週から10週としてあります。
(a) 実験全期間(3週間から10週間)での、およびこれを二つに分け、(b) 離乳までの期間(3週間から6週間)と (c) 離乳後(6週間目から10週間)における早期に編成した2頭グループ(早期ペア:生後6 ± 3日から編成、n = 8ペア)、後期編成2頭グループ (後期ペア:生後43 ± 3日から編成、n = 8ペア)、シングル飼育の子牛(n = 8 子牛)それぞれの平均日次体重増加(ADG、kg/d)の最小二乗平均(±SE)。